ISO27001情報セキュリティの完全性を損なうリスクとは?

ISO 27001

ISO27001情報セキュリティの完全性を損なうリスクとは?~具体例と対策を徹底解説~

ISO27001では、情報セキュリティの3大要素として機密性完全性可用性が挙げられています。この記事では、情報セキュリティの重要な要素である**完全性(Integrity)**に焦点を当て、完全性を損なうリスクや具体的な対策について詳しく解説します。


1. 情報セキュリティの「完全性」とは?

完全性(Integrity)とは、情報が正確かつ改ざんされていない状態を保つことを意味します。

もし情報の完全性が損なわれると、不正確なデータに基づいた意思決定や業務運営が行われ、最悪の場合、企業の信頼や存続に深刻な影響を与えることになります。


2. 完全性を損なう主なリスクと詳細事例

以下に、完全性を損なうリスクを具体的な事例とともに解説します。


① サイバー攻撃によるデータ改ざん

事例

あるECサイトがサイバー攻撃を受け、顧客の注文情報が改ざんされました。注文内容や金額が不正に変更され、顧客は高額な請求を受けたり、誤った商品が配送されたりしました。

  • 影響:顧客からのクレーム対応に多大なコストがかかり、SNSでの拡散により企業の信用が失墜。売上が大幅に減少した。
  • 原因:システムの脆弱性を悪用され、改ざん防止機能が不十分だった。

② 人為的なミス

事例

ある製造会社で、従業員が誤って在庫データを更新し、実際には在庫がない商品が「在庫あり」と表示されていました。その結果、取引先に対する出荷遅延が発生し、契約違反としてペナルティが課されました。

  • 影響:顧客満足度の低下、取引先との信頼関係の悪化。
  • 原因:在庫管理システムにデータ入力時のチェック機能がなかった。

③ 内部不正

事例

金融機関で、内部の従業員が自分の利益のために顧客口座の取引履歴を改ざんし、架空の振り込みをでっち上げました。問題が発覚した際、銀行全体の信頼性に大きなダメージを与えました。

  • 影響:顧客からの苦情が殺到し、多額の補償が必要に。監督機関からの行政指導も受けた。
  • 原因:従業員のアクセス権限が広範囲に設定されており、監視体制が不十分だった。

④ システムエラーや不具合

事例

物流会社でシステム障害が発生し、配送スケジュールが正確に更新されませんでした。一部のデータが破損したため、配送日時が誤って変更され、複数の荷物が期限までに配達されませんでした。

  • 影響:顧客からのクレーム増加と信頼低下。営業停止措置を検討する事態に。
  • 原因:システム更新時にテストが不十分で、障害対策がなされていなかった。

⑤ ランサムウェア攻撃

事例

製薬会社がランサムウェア攻撃を受け、研究データが暗号化されるだけでなく、一部が改ざんされました。改ざんにより誤ったデータに基づいた薬品が製造され、商品化直前で問題が発覚しました。

  • 影響:大規模なリコールと莫大な損害費用の発生。企業イメージの悪化。
  • 原因:社内ネットワークのセキュリティ対策が不十分で、外部メールの添付ファイルから感染。

⑥ サプライチェーンリスク

事例

食品メーカーが原材料供給元から提供された品質データに誤りがあり、そのまま製品化されました。結果的に食品基準を満たさない製品が市場に流通し、リコールとなりました。

  • 影響:多額のリコール費用と、消費者からの信頼低下。
  • 原因:サプライヤーとの情報共有プロセスが不十分だった。

3. 完全性を守るための対策

① アクセス制御の強化

  • 対策:役職や業務内容に応じてアクセス権限を制限し、不正操作やデータ改ざんを防ぐ。
  • 事例適用例:内部不正の防止。

② 多要素認証の導入

  • 対策:ログイン時にパスワードだけでなく、生体認証やワンタイムパスワードを使用する。
  • 事例適用例:サイバー攻撃による改ざんの防止。

③ データのバックアップ

  • 対策:定期的にデータをバックアップし、改ざんや破損があった際に迅速に復旧できる体制を整える。
  • 事例適用例:ランサムウェア攻撃の対応。

④ 従業員教育の徹底

  • 対策:情報セキュリティに関する研修を定期的に実施し、従業員の意識を高める。
  • 事例適用例:人為的なミスや内部不正の防止。

⑤ リアルタイム監視とログ管理

  • 対策:システムの動作やアクセス履歴をリアルタイムで監視し、不審な動きを即座に検出する。
  • 事例適用例:サイバー攻撃や内部不正の早期発見。

4. まとめ:完全性を守ることは信頼の基盤

情報の完全性を損なうリスクは、多岐にわたりますが、それらを適切に管理することで、情報資産の信頼性を維持できます。
ISO27001の枠組みを活用し、リスクに応じた対策を講じることで、情報セキュリティ体制を強化し、顧客や取引先からの信頼を確保しましょう。

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